この写真には、何かあやしいものがあります
2013年2月20日
天文学は宇宙の秘密を解く鍵(かぎ)です。美しい写真をとることだけでなく、しっかり楽しんでいますよ。「ロブスター星雲、別名オメガ星雲」と呼ばれるこの息をのむ宇宙の写真は、VISTAという望遠鏡によって進められている、とても広い空の領域の観測の間にとられた写真です。この観測では、銀河系の形をとらえ、それがどのように形成されたかを研究するのに役立ちます。
この写真は、ガスとくねって広がった、黒く見えるチリでできた巨大な雲である、星雲という領域を示しています。これらの雲の中には、可視光線で見えるときにあざやかな青白いかがやきを放つ星があります。しかし、VISTAは、目が検出できないタイプの光である赤外線で空を見ます。私たちの目が見ることができる可視光線という光で観測すると、劇的にちがって見えるのです。こちらを見てください。ここを見れば、なぜこの雲が「ロブスター星雲」という名で呼ばれるのか理解できますよね。
この写真の中央付近に見える明るい光点は「ピスミス24-1」として知られています。長い間、天文学者たちは、これが全天で最も重い星で、太陽が約300個分の重さがあると信じていました。そして、実際には1つではなく、3つの巨大な明るい星だということがわかりました。それでも、これら3つの星はそれぞれすべてが、私たちの銀河の中で最大のものです。
知っ得ダネ
3つに2つは、ピスミス24-1のような複数の星が、対(つい)になって回っている連星系という星だと考える天文学者たちもいます。ずいぶん近くにあるひとつに見える星を、分けて認識ことは非常にむずかしいので、それらを確かめるのは簡単ではありません。しかし、太陽の最寄りの星ぼしのうち、約半数が複数の星からできていることがわかっています。
This Space Scoop is based on a Press Release from
ESO
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