「ふつうの」銀河はどこに?
2013年6月3日

晴れた夜空を見上げたとき、たくさんの青い星々がみえるでしょう。これは、青い星がとても明るいので、見えやすいからです。青い星がたくさんあるから、ではありません。遠くにあるたくさんの銀河でも同じことが言えます。私たちは宇宙を観測して、たくさんの遠くにある銀河をカタログ化しています。その多くは、とてもとても明るくて見つけやすい銀河たちなのです。こういう銀河を見ていると、明るく、活発に星を作っているような銀河が宇宙では「ふつうの」銀河のように考えてしまいがちです。でも、本当は違います。

世界で一番感度が高い電波望遠鏡、アルマ望遠鏡を使い、日本の天文学者によって、ついに、これまで幻だった「ふつうの」銀河の謎を解明する研究が始まりました。(イラストの赤い色の銀河が、今回観測された「ふつうの」銀河です。)

宇宙のなかで多くの銀河が光を遮る厚いダストに隠されています。しかし、電波で観測すれば、濃いガスやダストによって光が遮られる影響を少なく出来ます。そのため、電波望遠鏡は隠れた銀河を探し出すのに最適な道具なのです。

新しい研究結果によると、アルマ望遠鏡は、新たに15天体、非常に暗い銀河を見つけることに成功しました。これらの銀河は、これまでに見つかっていた銀河より約10倍暗い天体です。そして、これまで調べることができなかった「ふつうの」銀河に近い天体と考えられます。宇宙での銀河形成や進化の全体像を明らかにするためには、「ふつうの」銀河を調べなければなりません。この意味で、私たちは大きな一歩を踏み出したといえます。

知っ得ダネ

知っ得ダネ

アルマ望遠鏡はとても遠くの宇宙で新しい銀河を発見するのにも優れた能力を発揮します。銀河が遠くにあればあるほど、銀河からの光は、電波でよく見えるようになります。これは、宇宙が膨張しているためです。天体が遠ければ遠いほど、天体から発せられた光は可視光から、電波へと波長が延びるからです。

This Space Scoop is based on a Press Release from NAOJ.
NAOJ

Chisato Ikuta / National Astronomical Observatory of Japan

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