赤ちゃん星がね、大泣きしながらかくれんぼ
2015年4月9日

夜空できらめく小さな星たちは、実は燃えさかる巨大な星々です。大きい人と小さい人がいるように、星にも大きくて重い星と小さくて軽い星があり、その色もいろいろです。例えば太陽の重さの10分の1の星もあれば、300倍重い星もあります。

どのくらいいろんな星が生まれるのか?これは一番面白い宇宙のなぞのひとつで、まだ答えがよくわかっていません。特に重い星の誕生を調べるのはむずかしく、今でも謎につつまれています。重い星々は地球から遠いところにあるから、というのがその原因のひとつです。地球の近くでも、赤ちゃん星が生まれているところはたくさんあります。(遠い!と思うかもしれませんが、天文学の世界では近くなのです。)しかし、近いところでは軽い星ばかりが生まれていて、重い星が見あたりません。重い星が生まれている、地球からいちばん近いところまでは、1500光年の距離があります。

そのため、遠くにある赤ちゃん星とその材料のガスをこまかく調べようと思ったら、とても強力な望遠鏡が必要になります。そう、アルマ望遠鏡のような強力な望遠鏡です。とりまくガス雲をとおして生まれたばかりの赤ちゃん星をそっと見るのに、アルマはぴったりの望遠鏡なのです。

天文学者がアルマ望遠鏡を使って、重い赤ちゃん星が生まれている現場を見ました。この想像図は、そのデータをもとに描かれています。オレンジ色に描かれたガス雲が真ん中にありますが、その中にひとつではなく、ふたつの巨大な赤ちゃん星があることがわかりました。

このあたりのガスを全部ひっくるめると、1000こ以上の太陽ができるほどたくさんあります。ガスが赤ちゃん星たちを取り囲んでいるため、ふたつの星を直接見ることがとてもむつかしくなっています。しかし赤ちゃん星たちは、人間の赤ちゃんと同じように、かんしゃくを起こして泣きわめいています。そのようすがアルマ望遠鏡で見えるため、星が直接見えなくても、そこにあるとわかるのです。この絵で青色に描かれた雲は、赤ちゃん星たちが泣きわめきながら噴きだしているガスのジェットです。まるでかんしゃくを起こして、ベビーカーからおもちゃを投げ飛ばす赤ちゃんのようですね。

国立天文台による日本語サイトあり

知っ得ダネ

重い星が生まれるまで10万年くらいかかります。とても長い時間に思えるかもしれませんが、軽い星が生まれるまでには、その10倍の時間がかかります。重い星ははやく生まれてしまうため、生まれるようすを調べるのがむつかしくなっています。

This Space Scoop is based on a Press Release from NAOJ.
NAOJ

この記事は、日本の国立天文台からの報道発表によっています。

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