何でも吹き飛ばす大きくてムチャクチャなオオカミ星
2014年8月20日

今日のテーマになった星はすっごく重たい星です。フランス人のウォルフさんとライエさんが発見したのでその名前が付いているのです。ウォルフさんの名前を英語でつづるとWolf:オオカミのことなので、きょうはこの星をオオカミ星と呼ぼうと思います。

最近撮影されたこの素晴らしい宇宙の写真には、たくさんの明るく輝く星々が写っていて、誰かがキラキラしたものをポットからまき散らしたように見えます。これは私たちの天の川銀河の一部で、何百万もの星が集まってできています。そして写真にうかびあがる2つの明るい場所では、星がさらにたくさん生まれています。


右側の明るい場所は、NGC3576という名前のあざやかなガス雲の集まりです。暗く曲がっている雲は、何百もの新しく生まれた星と新しく生まれようとしている星を隠しています。
左側の明るい場所は、NGC3603というたいへん明るい星団です。天の川銀河にはおよそ1300個の星団がありますが、これらの星団は、重い星がもっともぎっしり集まっているということで有名です。


この星団にはほかにも興味深いことが中心に隠されています。そこには、重力によってひとつになった4つの重い星のグループがあるのです。


私たちがウォルフ・ライエ星といっているこれらの4つの星は、最初にそれらを見つけた2人のフランスの天文学者ウォルフさんとライエさんの名をとって名づけられました。それぞれの星はまさに獣(けもの)のように荒々しいのです。というのは、わたしたちの太陽より少なくとも5倍焼けるように熱く、大きさは20倍以上巨大なのです!


これらのウォルフ・ライエ星は、宇宙ではごくふつうの星だと思われていますが、私たちにはほとんど発見することができないほど短い一生を送る星々です。銀河全体で500個の例が見つかっているだけです。


これらの星についての悲しいことは、はげしい超新星爆発として輝かしい最後をむかえるまでの間、たった数百万年しか生きられない運命だということです。それに比べて私たちの太陽は、おだやかで安定していて何10億年も生きます。でも、なによりも悪いことは、それらの星は、自分で死期を早めているということです。


ウォルフ・ライエ星は宇宙の中の「風の街」のような場所です。そして、ふつうの星より非常に強い恒星(こうせい)風という突風を吹きだします。これらの星にとって残念なことは、その吹き出す風が、自分たちの材料を大量に宇宙に吹き飛ばしてしまうことです。その結果、ウォルフ・ライエ星は、毎年、地球3個分を新しく作るのに必要な材料を失っているのです。

知っ得ダネ

宇宙で最も巨大な星は、ウォルフ・ライエ星です。その重い星には信じられないほど平凡な名前『R136a1』がつけられています。そして、この星は太陽よりずっと重く265倍の重量があります!


この宇宙特ダネは、ESOからプレス・リリースに基づきます。

This Space Scoop is based on a Press Release from ESO.
ESO

Kenichiro Takashiba / Friend of Nishi-Harima Astronomical Observatory

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