宇宙に超巨大グモあらわれる
2011年11月10日

クモがこわくったって心配しないでね。このまま読んでいてもだいじょうぶですよ。このすばらしい写真は、南半球で見える大マゼラン雲の中にあるタランチュラ星雲という星ができつつある場所です。クモの足のように見えるような、ガスの明るい線がないから安心でしょ。

かわりに、私たちはこの写真からめずらしいタランチュラ星雲のすがたを見ることができます。天文学者たちは、この写真を作る時に2つの宇宙望遠鏡の観測を組み合わせなければなりませんでした。それは、非常に高温のガスをとらえるチャンドラX線望遠鏡の青色部分と、それを取り囲むオレンジ色のより冷たいガスの赤外線の部分で、これはスピッツァー宇宙望遠鏡よってとらえられました。

タランチュラ星雲はすでに大きいものです。どれくらい大きいかというと、光がはしからはしまで横切るには約650年が必要ですが、今現在でも、どんどん大きくなっています。天文学者たちは、タランチュラ星雲の大きくなっている原因について2つのアイデアを持っています。天文学者の中には、青色で表示された高温ガスの爆発(ばくはつ)が大きくしている原因だと考えている人たちもいれば、重い星からでたきわめて強い光が星雲のガスをふくらませている、と考える人たちもいます。何が起こっているのかを知るために、天文学者たちはこの場所をもう一度見直す必要があります。

かれらが再びタランチュラ星雲を観測するとき、自分たちの考えが正しいと証明しようとは思わないでしょう。今できることは、たとえ結果がまちがったことになるとしても、まずは観測結果に注目しましょう。

知っ得ダネ

タランチュラ星雲には、太陽の重さの300倍以上もあるような最高に重い星があるかもしれないという研究もあります。

This Space Scoop is based on a Press Release from Chandra X-ray Observatory .
Chandra X-ray Observatory
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