過去からのフラッシュ
2011年6月29日

天文学者は、宇宙がより若かった時まで時間をさかのぼって振り返ることができます。でも、SF映画のようにタイム・マシンにとび乗る必要はありません。そのかわりに、必要とするのは宇宙の中で遠く離れている天体を見る強力な望遠鏡です。というのは、私たちが見ている宇宙は過去のようすを見ているからです。

光は宇宙の何よりも速いですが、それでもまだ、光がずーと宇宙を旅するには時間がかかります。たとえば、光が太陽から地球まで旅するためには8分かかります。しかしながら、太陽は私たちにかなり近いです。星または銀河のような宇宙の遠く離れた天体から、光が地球にとどくためには、数百万年から何十億年もかかります。ということは、私たちは実は、これらの天体の数百万年から何十億年前のようすを見ているのです。

遠い天体は宇宙がまだ若かったときの様子を私たちに伝えてくれます。だから、天文学者たちは遠い天体を探すのです。なかでも、クエーサーは特別な銀河です。あまりにも遠く離れているために、クエーサーを見るということはまだ赤ちゃんだったころの宇宙を見ていることになるからです。そして、クエーサーは信じられないほど明るい天体です。なんと、ふつうの銀河100個分よりも明るいのです!天文学者が望遠鏡でこれらの遠い銀河を見つけることができるのは、クエーサーがただとても明るいからです。でも、クエーサーはあまりにも遠く離れているので、写真の中では明るい小さい点にしか見えません。そこで、天文学者が考えるクエーサーのすがたを、イラストレーターに頼んで描いてもらいました。それが上の画像です。

さて、天文学者はこれまでに見つけたものよりさらに遠くで、クエーサーを見つけました。その光は、ほぼ130億年かけて私たちのところまでやってきました。この記録破りのクエーサーを発見したチームのメンバーである天文学者ダニエル・マートロックは「がまん強い探査をしたのでこの天体を見つけることができました。でも、初期の宇宙に関するミステリーのいくつかを解くことができたので、じゅうぶんやる値打ちがありましたよ。」といっています。

知っ得ダネ

あなたが夜空を見上げるとき、もはや存在しない星を見ているのかもしれません。その星を大昔に出発した光を見ているから、私たちはその星をまだ見ることができるのです。

This Space Scoop is based on a Press Release from ESO.
ESO

Kenichiro Takashiba / Friend of Nishi-Harima Astronomical Observatory

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